珈琲の効用


カフェインの効用

コーヒーに含まれているカフェインは末梢血管を広げ循環をよくします。コーヒーを飲むと全身に新鮮な血液が行き渡り頭も体も活発に動き出すのです。

特に朝が苦手な方は非常に有効に作用します。またコーヒーを飲み始めると善玉コレステロール(HDL)が徐々に増え初め動脈硬化を起こしにくくします。



コーヒーの香り

コーヒーの香りは情緒をつかさどる右脳の血流を増やして脳の働きを活発にします。
コーヒーを飲めない人でも、香りをかぐだけで知的作業の向上につながる可能性があります。
コーヒーやレモンの香りは注意力や記憶力を回復させるそうです。
                 


肝ガンリスクが半減

コーヒーの愛飲者は肝臓ガンのリスクが半減する。と言う日本の国立がんセンターの研究チームによる大規模な調査の結果がでたそうです。
研究チームは9万人を超える男女を10年間にわたって追跡しました。計334人が肝臓ガンと診断され、コーヒーを飲む習慣と肝細胞がんになるリスクの関係を統計的に分析しました。

その結果、日常的にコーヒーを飲む人が肝臓ガンになる率は10万人当たり214人で、ほとんど飲まない人の場合は547人だったそうです。

一日2〜3杯の人よりも、3〜4杯の人の方がリスクが減っていたと言う結果です。コーヒーの肝細胞がんを予防する詳しい仕組みは不明ですが、抗酸化作用のある成分がコーヒーに含まれているおかげではないかと見られています。


男性の膵臓がん抑制

コーヒーを多く飲む男性ほど、膵臓がんになるリスクが低い事が、厚生労働省研究班(主任研究者 津金昌一国立がんセンター部長)の大規模疫学調査で分かりました。
横浜市で開かれている日本がん学会で10月5日発表しました。

コーヒーは膵臓がんのリスクを高めるという報告が1980年代に米国であり、その後ほぼ否定されたものの一致した結果は出ていません。

研究班は90年から93年にかけて、全国10地区の40歳〜69歳の男女10万人の生活習慣を調査し2003年末まで調査をしました。

この間233人(男性135人、女性98人)が膵臓がんになった。男女別にコーヒーの摂取頻度で5グループに分け、膵臓がんリスクを比較したところ、男性は摂取量が多いほどリスクが低く、1日3杯以上のグループはほとんど飲まないグループの0.6倍であった。女性ではこうした傾向が見られる。

また、抗酸化作用でガン予防の可能性が示唆される緑茶では同様に5グループに分けて分析したが、男女とも摂取量とリスクの関係に関連が見られなかったそうです。

2007/10/5 厚生省研究班

アルツハイマー病・ コーヒー豆に治療効果


神経細胞を保護 筑波大確認
筑波大学の磯田博子教授らは、コーヒー豆やサツマイモなどに含まれる化合物が、アルツハイマー病や予防に効果があることが動物実験で確かめました。神経細胞を保護したり、主症状の認知症を改善したりすることが分かった。

予防、治療薬や健康食品などへの応用などを目指す。
効果を調べたのは「カフェオイルキナ酸」とよぶ化合物。コーヒー豆に含まれるが、焙煎するとなくなる。ニンジンやジャガイモにも含まれる。

プールでマウスにゴール目指して泳がせる実験を実施。認知症のマウスは記憶・学習能力が低いので何度試してもゴールまでの時間が縮まらない。一方、化合物を飲ませたマウスは実験開始7日後から認知症に改善が見られた。30日後には健康なマウスと同様、短時間でゴール出来た。

アルツハイマー病はアミロイドベーターとよぶタンパク質が脳に蓄積、神経細胞を死なせる。化合物はこれを防ぐ能力があった。細胞にアミロイドベーターを加える実験で化合物を与えると生存率が高まった。

化合物が細胞を保護売る為という。研究チームは今回の成果の国際特許を出願済み。さらに実験を重ねて製薬企業と治療・予防薬の開発を目指す。

2008/2/筑波大学研究チーム


子宮体がん コーヒーで減少

「コーヒーを飲む量が多ければ多いほどがんになるリスクが低くなっている」ことがわかりました。

「コーヒーをよく飲む女性は飲まない女性に比べて子宮の内膜のがん「子宮体がん」になりにくいことが、東北大学を中心にする厚生労働省の研究グループの調査でわかりました。

宮城県内の80歳未満の女性およそ320人を対象に、コーヒーを飲む量と子宮体がんの発症との関連があるかどうか調べました。
具体的には、コーヒーを毎日2杯以上飲んでいたグループは、週に1,2杯歯科飲まないと答えてグループに比べて、がんになるリスクがほぼ半分になっていました。特に閉経後の女性で効果がはっきりと現われていました。

研究班のメンバー東北大学医学部産婦人科の伊藤潔淳教授は「コーヒーに含まれている様々な成分が総合的に作用してがんのリスクを下げると考えられる。どの物質が影響しているか突き止められれば将来的にがんのよぼうや治療に役立てることが期待される」と話しています・

2008.5.2. NHKニュス